『努め』は、『勤め人』を敵にする。(第1回)
こんばんは。
『随所に主と作れば、立処常に独り』
どうも、赤坂です。
他人を気にしない「自由自律なアウトプット」を、このブログで進めてゆきます。
『努め』は、『勤め人』を敵にする。
サラリーマン社会において、不合理で不条理な何かを変えようと頑張れば、得てして既存のあり方に執着した人から反発に合うものです。
暖房効いた部屋を、換気のために窓開けようとすれば、「寒くなるからやめてくれ」と止められる感じです。
実際の部屋の中は二酸化炭素だらけで窒息寸前。
皆さんの職場でもそんな環境や仕組みありませんか?
今回のブログでは、『努め』と『勤め』の二つをテーマに、サラリーマン社会に生きる人間とその環境が生む、一種の歪みを紐解いてゆきます。
自己紹介と仕事内容
僕は大阪生まれ、横浜住まいのしがないサラリーマン。25歳。
私立の中高一貫校で同じ仲間と6年間(とある親友とは4年間)を過ごし、そのまま兵庫県の国立大学に進学。大学では法律を勉強していました。
卒業後は保険業界に足を踏み入れ、まずは日系4大生命保険会社の一つである、ディズニーと仲良しの某社へ入社。
2年間は個人宅と法人へ飛び込み営業をしていました。
成績はだいたい部内で上の下くらい。研修(度胸試し)の一環での営業だったので、保険営業を専業としているフルコミの人達の中ではたぶん中の下くらいです。
いろいろあって転職し、某損害保険会社へ中途入社しました。
仕事内容は、グループ生保会社のソリシター 兼 損保・生保の営業企画。
仕事が2社に跨るという、少し特殊な立ち位置です。名刺も2社分もっています。
ソリシターとはいわゆる「代理店営業」です。
保険会社の多くは、自社で直接保険を販売していません(日系の大手生命保険会社を除く)。
「保険代理店」とよばれる販売店と委託契約を結び、手数料を払って自社の商品を販売してもらっています。
そのような保険代理店の保険募集人に、自社の保険商品を売ってもらうよう営業するのが代理店営業です。メーカーで言うところの販売促進にあたります。
90年代から立て続けに始まった金融自由化の影響を受け、最近は一社ではなく複数の保険会社の商品を取り扱う代理店が主流になっています。乗合代理店といいます。これによってソリシターも、「他社のソリシターと比較される」機会が格段に増え、各社優秀なソリシターの教育に注力し始めています。(ただ、現実はまだまだ不十分かつ方向を誤っています。)
営業企画は、「営業戦略企画とソリシターの後方支援」が主な業務です。
通常、保険会社ではこの両者は部ないし課によって基本棲み分けされているのですが、うちの場合は人事配置によっては両方に関わることも可能です。僕がそうでした。
前者は、例えば乗合代理店での当社シェアアップのために手数料率を見直すとか、対前年何%の予算達成のため現場にこういうプロセス目標を課す、など。主に数字に関する管理と企画です。
後者は、キャンペーン企画や商品研修資料・チラシ作成など、実際の営業活動そのものの支援が仕事です。うちはここに極めて優秀な人材が揃っていました。
ぼくは、現場(支社)でソリシター業を行いながら、営業企画の戦略部隊で地域の金融機関代理店(銀行・信用金庫も保険代理店業を行っています)向けに、当社シェアの拡大と顧客満足度指標向上のための企画を仕事としています。
大げさに書きましたが、ざっと言えば代理店の人と一緒に自社商品(性格人はグループ会社の商品)売りながら、銀行内で研修やフォローを行い、会社の存在感をアピールしてお願いを聞いてもらうような仕事です。
入社から約1年半の間、社会人2~3年目にしては、結構いいポジションでいい仕事をさせてもらえたと、会社にはとても感謝しています。
『努め』と『勤め』
ここで言う『勤め人』とは、「特定の会社・団体に雇用されており、与えられた環境の中で指示された仕事を受動的にこなしている人」です。
自営業者やフルコミの個人事業主を除く、いわゆるサラリーマンの多くが『勤め人』ではないでしょうか。
(組織運営という点ではもう少し踏み込んで考える必要がありますが)大原則として、会社員も公務員も、特定の会社や団体に従業員として雇用され、それぞれ会社の指示で与えられた仕事をしています。
1つの事業を大勢で分業しているわけです。ゆえに、「それぞれが言われたことを100%きっちりこなす」ことが強く求められる立場といえます。
その代わり、固定給や社会保険を中心とした福利厚生など、生活の基盤の多くが保障されているという安定が得られます。
多くの人は、安定が欲しくてサラリーマンをしていると思います。僕もそうです。
会社が潰れない限り、毎月給料が入ってきますし、携わる事業に対して大きな失態を犯しても、自分で金銭的・社会的な責任を取る必要がありません。せいぜい社内的な不利益を被るくらいです。
煩わしい人間関係をうまく回し、規則を守って働いていれば、どれだけ無能でもクビになりません。また、ほとんどの仕事には答え・正解とされるやり方があります。
自分の頭で何かを考え抜く必要もありません。最低限必要な知識は会社が与えてくれますし、自己研鑽しなくとも生きていく分には苦労しないと思います。
「金融業界はつまるところコミュ力勝負」と、入社20年目の社員が言っていました。
本当に、本当に『勤め人』らしい考え方だと思います。(否定はしません)
しかし、会社員・公務員のほとんどって『勤め人』じゃないでしょうか?
こういった考え方って、別に普通のことで、与えられた仕事をきっちりこなしていれば
(社内的にも労働者としてそれなりに評価されているのであれば)責められる必要もないことだと思います。
では、『努め』とは?
仕事をしていると、その環境や方向性、あり方に対して疑問や問題意識を抱く局面も多いと思います。それらに対して正直に向き合い、改善なり方向転換を能動的に図ること、これがこのブログで言う『努め』です。
否定される方も多いと思いますが、得てして人は自分の立場に合った考え方や価値観を無意識のうちに受け入れてしまいます。加えて、人間には現状維持のバイアスがあるので、基本的に何かを変えることを嫌う生き物です。
皆さんも、わずらわしさや孤立への恐怖から、適当な理由をつけて(まさに、自分に用意された考え方に従った理屈を言い訳にして)見て見ぬふりをしたり、意見を押し殺す場面も多いのではないでしょうか。
個人的な実感ですが、 『努め』には、体力と精神力、そして人よりも働く頭(これらの不足分は時間と仲間で埋め合わせ)が必要です。
また、記事タイトルの通り、得てして『努め』は『勤め人』を敵にします。
日頃は受動的な人々が、手を組んで能動的に反対を行ってきます。
次回から、僕が体験してきた実際の事例を踏まえつつ、『努め』とその結果、体力やメンタルへの影響について深堀りを行います。
現状の仕事や環境に不満のある若い社会人の方には、少しだけ参考になるかもしれません。お楽しみに!!
~今日の禅語~
「随処作主 立処皆真」
(随所に主となれば立処みな真なり) 出典:『臨済録』
今置かれた環境で、自身が主体となって取り組めば、どんなところでも
自分がいるところが真実となり、道が開けていく。